春巻き。
スプリングロールとまんまの英語になっており、世界中で知られております。
東京でモンスーンカフェが流行した20年ほど前、一時期春巻きがオシャレな食べ物として、話題になりました。
その時は、あの透明感が色っぽさを醸し出し、食欲をそそられ人気になりました。
飲み会でオーダーすると「センスいい!」と言われた時期があったものです。

おっさん作家の横山です。
それからというもの、ちょっと昔の食べ物??
という感じになっていますが、あの春巻きのスタイルは、日本オリジナルなものです。
ベトナムで生春巻きは「ゴイクオン」と呼ばれ、日本の手巻き寿司のように、お好みで具材をチョイスし、あなたのグルメセンスで、美味しくないという評価にもなり、旨い!!と忘れられない味となるのです。
春巻きの具を今まで見たことのような無いような配合にすると、ベトナム人からモテるかもです!!
そんな春巻きの具材ですが、場所や店舗によって中身は若干異なります。
基本はエビや肉、レタスやグリーンマンゴー等の野菜などを、水で戻したライスペーパーで巻き、たれにつけて食べるのです。
さらに!!
ベトナムの春巻きといえば、ヘルシーでスケスケなセクシーな生春巻きを一番に思い浮かべますが、実はいくつか種類があるんです。
そう!
メジャーなのは、中華料理でみる揚げ春巻き。
春巻きの発祥は中国ですが、中国に近い北部のハノイでは、揚げ春巻きが主流のように、地域によって違うのです。
中華春巻きよりも小ぶりで食べやすいベトナム風の揚げ春巻きや、宮廷料理としての「蒸し春巻き」などなど様々。
そこで、本日は地域によって違う春巻きをご紹介。
ベトナム旅行の際は、地域自慢の春巻きを探してみましょう。
お店による味の違いは??
例えば、外国人から見ると、蕎麦は蕎麦で、どこで食べても一緒だろ!!
という概念があると思い、春巻きに対するイメージもそのように持っていますよね。
しかし!!
お店によってタレの味や具材が違うところも面白く、食べ歩き&食べ比べをする価値があるものなのです。
つけダレはどんなもの??
ベトナム料理の代表的なソースは「ヌクチャム」という万能ソースが春巻きにも付け合わせとして定番。
ヌクチャムは、ヌクマムと呼ばれるフィッシュソースに砂糖やレモンの搾り汁、酢、唐辛子、ニンニクなどが絶妙に配合されています。
ローカル「手巻き春巻き」
ベトナムのローカルレストランで春巻きをオーダーしますと、乾いたままのライスペーパーと一緒に大量のハーブや、卵でとじたバインセオ、そして肉類が一緒に運ばれてきます。
これがベトナム流。
家庭でもこのスタイルとして提供され、庶民的な食べ物なのです。
ホーチミン周辺の南部ではこのスタイルが一般的です。
プラスチックの板のような固めのライスペーパーに、バジルなどのハーブや千切りの野菜をたっぷりのせます。
特製のタレと一緒に肉類や魚類、唐辛子なども一緒に巻きます。
具材の水分で、生春巻き全体がしっとりとしてきて食べやすくなります。
自分の食べたいものを好きな量で作れるのも嬉しいポイント!!
お店側からすると、巻く手間が省けるので、スピーディーかつ安価に提供できるのでは⁉
と感じます。
ハノイとホーチミンの「揚げ春巻き」の違い
ハノイの揚げ春巻きは大きく、ホーチミンは小さめ。
これは中国により近い方が、中国の影響を受けていることになります。
ハノイはカットしたものを盛りつけて提供されることが多いですが、ホーチミンは小ぶりなため、そのまま盛りつけられます。
その他、野菜の種類や細かいところが若干違うので、南北食べ比べも面白いです。
古都フエの宮廷料理の「蒸し春巻き」
もちもちとした食感が特徴!
蒸し春巻きは、米粉で作られた皮に、肉、エビなど、揚げ春巻きと同じような具材を入れ、名前の通り蒸した春巻きです。
もちもちした食感で、よく中国の「チャンフェン」に似ていると言われています。
蒸し春巻きは「フエ」でしか食べられないこともあり、認知度、情報ともに少ないです。
ベトナムの高級ホテルでは、朝食として提供されている場合も多いので、ベトナムでのホテル宿泊の際は朝食をチェックしてみてください。
ハノイの伝統のココナッツ菓子
「ボービア」
ハノイ発祥のお菓子「ボービア(Bo Bia)」は、食事ではないのですが、ライスペーパーにくるまれているのでご紹介。
ボービアは千切りにされたココナッツが水飴やゴマと一緒に巻かれた、どこか懐かしい昔ながらのお菓子です。
ストリートフードとして露店で売られていることが多いので、「Bo Bia Ngot」という看板をみつけたら是非トライしてみてください。
【注意!】
南部のホーチミンの街で「Bo Bia」と表記があった場合は、実は「中華春巻き」の意味となります。
また、サラミや乾燥小エビが入ったちょっと塩気のある春巻きのことも意味のです。